62.断捨離
ここんところ断捨離という言葉をよく耳にします。昔はなかった。少なくとも昭和の時代には聞いた記憶がない。2020年12月22日から風の時代になったと、占星術などのスピの世界では言われています。その前は地の時代だったそうです。地の時代は「所有すること」「貯めること」が重要視されていて、風の時代は「手放すこと」「軽やかに生きること」に価値があるそうです。そしてその時代はだいたい200年くらい続くんだそうです。よう知らんけど・・・・
私の親の世代は太平洋戦争を経験していて、物のない時代で苦労をしてきた人でした。そのせいか、いろんなものをため込んでいました。亡くなってから遺品の整理はとても大変でした。服も着物も大量にありました。記念切手みたいなのが大量にあって、毎日誰かに手紙を出していっても一生かけても使い切れないほどあります。ポケットティッシュですら大量に出てきました。ハンカチでもなんでも、とにかくたくさんありました。お皿やコップなどの食器類もたくさんありました。もったいないけど泣きながら処分しました。
今は服も食器も家具も少しだけ持っているのがおしゃれな生き方のようです。要らないもの、使わないものを断捨離して、身を軽くしましょうということらしいです。
そしてこの年になると「人間関係も断捨離」をすべきだという方がいます。確かに気の合わない人と無理に付き合う時間や労力はもったいないです。残された時間を惜しむのなら、ほんの少しの人とだけ付き合っていけばよいというのです。はてさて、私はどうしましょうか。私は何のとりえもない、お金もない、社会的なステータスもなければ、人並み外れた才能もない人間です。こんな私なのですが、こんな私を友として大切にしてくれる友人たちがたくさんいます。私には、人間関係の断捨離なんて無理そうです。もともと気の合わない人とは付き合ってこなかったので、友人は大好きな人だけにしています。そんな大切な友人たちとの交流を切ることは私にはできそうもありません。今はLINEやらFacebookやらSNSで直接会わなくても友人と連絡を取り合ったり、近況を知ったりできる良い時代になりました。
年をとると、体力、気力、若さ、毛髪といろんなものを失っていきます。なので、「わざわざ捨てることもあるまいに」と思います。自分が死んだときに、残された人が困らない程度に、物は少なめにつつましく生活しつつ、友人と人間関係はたくさん維持しておこうと思っています。