1.心身一如
心身一如という言葉を知っていますか?一言でいうと「人間の心と身体は切り離せない。心が病むと身体も弱る。身体が病むと心も弱る。」ということです。
「ちょっと調子が悪い」と病院を受診して、そんなにたいしたことはないだろうと思っていたのに、何か重大な病名を告げられたというシーンを想像してください。多くの人はとても驚き、何かの間違いではないかと否定し、受け入れられず、不安を思い、悪いことばかりを考え、「どうして自分だけが!」と怒り、気持ちが沈み、泣いたり、眠れなくなったり、絶望したりして、うつ状態になってしまうというお話を聞いたことはないですか?身体が病気になったことで、心にまで不調をきたしてしまうのです。あるいは入院したら、心まで沈んでしまったということを聞いたことがありませんか?
病気とはいえないまでも過労や睡眠不足で身体の不調を感じながら無理をしていると、心の方が病んでしまうということもあります。
人間関係などのストレスが続き、身体を壊すという話もよく効かれることでしょう。大嫌いな上司の顔を思い出しただけで、吐き気がする、胃が痛む、胃潰瘍になるという事例も聞いたことがありますよね。
心と身体は分けて考えられないのです。身体だけを治療すればよいというのではなく、身体が病んだ時には、心のケアも必要です。近代医学の中でも、入院患者さんのメンタルケアについて注目しています。
東洋医学では、心身一如というのは基本概念の一つとなっています。不眠や肩こりという身体症状に対して、その治療穴に施術するのはもちろんのこと、自律神経を整え、ストレスを和らげ、全身の気・水・血の流れを改善して、元気になることを目指します。
このブログの「心の身体の養生」は、実は切っても切り離せない心と身体に役立つ情報をお届けしていきたいと思います。