9.鍼灸にできること ②血流をよくする
以下の記事は、鍼灸の教科書(「はりきゅう理論」東洋療法学校協会)からの引用を含みます。
鍼灸をしていると、鍼をした周辺部分が淡いピンク色になることがあります。人によっては、鍼を打った場所を追いかけるように皮膚が淡くピンク色になっていきます。これは鍼の刺激によって血流がよくなったためです。なぜ鍼を打つと血流がよくなるのでしょうか。
鍼をすると、皮膚にある求心性神経に従ってインパルスが中枢に伝わります。でもそのインパルスの一部が求心性神経の軸索側枝を通って、中枢に向かわずに再び抹消に向かいます。そして皮膚表面に反応を起こします。このように軸索側枝を介して反応中枢を経ずに起こる反射を軸索反射といいます。
この軸索反射により刺鍼局所の筋の過緊張を緩和し、血液循環を促進するため、皮膚表面が淡いピンク色になるといわれています。
鍼灸の施術をしているときに患者さんの皮膚が淡いピンク色になってくると、施術者の方からすると「なんか効いているかも?」という気分になります。もちろん背中や首の後では、患者さんに診えないので、施術者の自己満足を満たしてくれているだけかもしれませんね。