43.妊活と東洋医学 #1 そもそもですが、子供を産む「必要」について
少子化の原因は「女性が子供を産まなくなったから」と言われるけど、少し考えてみれば、そんなに単純なものではないのがわかります。子供を産まなくなったのか、物理的・経済的・社会的に産めなくなったのか、生物的・身体的に産めなくなったのか、そういうことをそれぞれの専門の人たちだけでなく、みんなが考えていかないといけません。そもそも「女性は子供を産む”べき”」なのでしょうか。産まない選択もあり。人口も増やす必要があるのでしょうか。減ってはいけないの? 明治維新の人口は3300万人ほどでした。今は1億3000万人弱で、150年前より1億人も多いのです。フランスやイギリスは人口が6700万人くらいです。
ここではそういう社会的なこと、政治的なことなどは抜きにして、子供がほしいのだけれど、なかなか妊娠できない女性のために少しお役に立つメッセージを書きます。なので少子化の対策のためとか、日本の人口対策のために子供を産むという話ではありません。
女性は、特に40歳前後で子供を産んでいない女性は、この時期モヤモヤ考えるそうです。曰く「子供を産んでいない私は落第生?」と。「女性は子供を産むべき」という考え方はもっていないし、周りの親や友人もそんなことを言ってこないけれど。女性には残念ながら、出産可能年齢というのがあります。男性は(お元気なら)70歳になっても子供を残すことができます。自分の遺伝子を残すことができます。女性はだいたい45歳くらいが上限です。もちろん、50歳を超えて出産される方もいますが、とても小数例です。もしも産むなら、今、妊娠しないと手遅れだ。私は子供を持てないまま人生を終えるのか?
私のような還暦過ぎの人間になってしまうと、子供のある人生も楽しい、子供を持たない人生も楽しい、と思うのですが、まさに妊娠可能年齢上限に近づく女性にとっては、「子供を妊娠する」ことこそが、自分の生命、人生をかけた大きな課題になっているのかもしれません。。
悩んでいる人に「悩まないで」と言葉をかけることがどんなに陳腐なことか分かっています。自分で好き好んで悩んでいるわけではないし、「考えないように」と言われても考えてしまう、「悩まないで」と言われても、その思いが心をとらえて離れないのです。
そんな女性に、私はどんな言葉をかけてあげればよいのかわかりません。「貴方の気持ちがわかりますよ」と言ったとしても、本当にヒトの心を十分にわかることなんて不可能でしょう。でも、私は子供ができないと悩んでいる方に、元気になってほしいと心から願っています。私ができることは、お話を聞くこと、鍼灸で心と身体を癒してあげることだけです。このブログを読んで、もしも話がしたいと思われたなら、心と身体を癒しに三陽院に来てください。