45.妊活と東洋医学 #3 誰のための出産なのか
女性にとって、妊娠はとても大きな問題です。女性本人にとっても、配偶者、配偶者の家族、女性のご両親や家族などたくさんの人、それぞれの思いがあります。
私は昭和のヒトです。私の時代には「男女雇用均等法」なんてありませんでした。女の子はどんなにお勉強ができても、4年制大学なんぞに進学しようものなら、就職できない時代でした。女の子は高卒かよくて短大卒で、良い企業に就職して、数年勤めて、22,23歳になったら、まわりの紹介で将来有望な男性と結婚して、寿退社して、専業主婦して、子育てしながらパートに行って、夫の両親を見送って、自分の両親を見送って、云々という生き方がテンプレートでした。私の友人の多くもそうやって生きてきました。
今の若い人たちは、男女平等で、性差別なく働き、性差別なく家事や育児をして、男女共同して生きていく時代を生きているのだなあと思います。性差別なく働く中で、女性も自分の人生の選択肢をたくさん得たのではないでしょうか。
そして平均結婚年齢、出産年齢は高くなりました。古い価値観を持つ昭和世代の親と平成以降の若い人たちとは人生設計が異なっているのは仕方のないことです。
なのにいまだに「女性は子供を産むべき」「子供を産んで一人前」なんていう前近代的思想、女性を「オハラさま(お腹さま)」としてしか見ない考え方が残っていて、そんなものに女性が振り回されているように思います。話は少しそれますが、家事ですら「女性がするべき」という前時代的な甘えた考えの男性がわずかながら生き残っています。
自分のお腹で子供を孕み、育て産むのは女性の特権だとも思います。なので、出産を望む女性には、望みどおりに赤ちゃんがやってきてくれることを願っています。くどいようですが、それは女性の特権なのです。産みたければ産めばよい、産みたくないなら産まないでも良いことです。他人がどうこう言おうとほっときましょ。
産みたいのに産めない女性には、全力でサポートしてあげたい。不妊治療や妊娠期の身体の不調や、マタニティブルーや、いろんな心配事や不調に寄り添ってあげたいと思います。
頑張れ、女性!!
「誰のための出産か?」の答えは「貴方の望みのままに」です。