58.不適切にも
2024年の初め辺りの番組で「不適切にもほどがある」というのがありました。昭和の男性が令和にタイムスリップして、あれこれと「昭和の普通」の言動で「令和で不適切と却下」されるお話しでした。 昭和に育った私には、とてもとても懐かしくもあり、面白い物語でした。昭和の時代に男性はどこででも煙草を吸っていたし、令和の今ならモラハラ、パワハラな発言なんて普通でした。クラブ活動中は水を飲んだらダメでした。すべてが精神論でした。男性優位でした。令和に移行する中で「言葉狩り」のように感じたところも多くありました。そう感じたのは、自分が「昭和の女で、昭和の価値観」だったからだと思います。手塚治虫先生の「どろろ」なんて伏せ字だらけで今は読めないでしょう。。「キューティハニー」なんてお色気系のアニメなんて、女性蔑視と言われそうです。「巨人の星」の漫画で、父親が「大リーグボール養成ギブス」を主人公である息子につけて、野球のピッチャーに育てるというシーンがありました。それを「令和の今となっては、児童虐待だよね」と学生たちに話しても、学生たちは「巨人の星」という漫画そのものを知らなかったりします。
昭和の時代に「家庭科」は女子のみが受ける授業でした。男子はその時間「技術」や「柔剣道」をしていました。TVのCMでなんの商品か忘れたのですが、「私作る人、僕食べる人」なんていうキャッチコピーが流行りました。
歌謡曲(という言葉そのものが古い!)では、ジュリーの「♬聞き分けのない女の頬を一つ二つ張り倒して♬」とか、吉田拓郎×かまやつひろしの「♬力づくだと言いながら、女郎屋通いを自慢する♬」なんて歌詞は、今では本当に不適切にもほどがあります。それを何の疑問も抱かずに聴いていた自分にも驚いています。
だんだんと世の中は優しく、生きやすくなっているのでしょうか??? それとも息苦しく、生きにくい時代になってしまったのでしょうか??