対象とする症状と疾患

14.悪心・嘔吐

意識障害、頭痛、眼痛、眩暈、胸痛、発熱などが伴うときは医療機関の受診を勧めます。妊娠中毒やつわりの場合の鍼灸は流産などのリスクを伴うので注意が必要です。鍼灸では、飲みすぎや食べすぎによる急性胃炎、慢性胃炎、胃神経症に随伴する悪心・嘔吐や精神的ストレスによる悪心嘔吐に対応します。

【対象となる疾患】

  • 急性胃炎
  • 慢性胃炎
  • 胃神経症
  • 精神的ストレス

【西洋医学からみた取穴(鍼灸師向け)】

急性胃炎、慢性胃炎に対する取穴
*腹部:巨闕、中脘
*背部:膈兪、肝兪、脾兪

【東洋医学からみた解説(鍼灸師向け)】

悪心の原因:
①外邪(実証:解表和中
②食滞(実証:行気導滞
下脘、内関、足三里、天枢、内庭
③肝鬱(実証:疎肝和胃
④痰飲(実証:逐飲化痰
⑤脾胃虚弱(虚証:健脾和胃
中脘、内関、足三里、脾兪、章門
⑥胃陰虚(虚証:健胃養陰