20.頸肩腕痛
日常的な仕事上のストレス(キーパンチャーのような作業による上肢の酷使に起因する肩甲部や上肢筋の過労)による局所の疲労、頸椎の加齢編成によっておこるものが多いが、頸椎周辺の炎症性病変や悪性腫瘍との鑑別も必要です。
【対象となる疾患】
- 頚椎症
- 頸肩腕痛
【西洋医学からみた取穴(鍼灸師向け)】
頚椎症:
頸椎周辺の退行性変性による。神経根周囲の循環改善、炎症除去、神経走行に沿った反応点、疼痛部位の鎮痛
:風池、大椎、天鼎、肩貞、曲池など
【東洋医学からみた解説(鍼灸師向け)】
痺証(頸肩腕痛、肩関節痛、上肢痛、腰下肢痛、膝痛など)のうち
風寒湿による痺証:
①行痺(風痺)⇒風邪偏盛
:風池、膈兪、血海、太衝
②痛痺(寒痺)⇒寒邪偏盛
:腎兪、関元
③着痺(湿痺)⇒湿邪偏盛
:陰陵泉、足三里
風湿熱による痺証:
④熱痺
:大椎、曲池、合谷
頸肩腕痛の病証:
①痺証型(舒筋活絡):上記参照
②肝腎不足型:痺証が長期化したとき(虚証:補益肝腎)
:天柱、風池、完骨、大椎、阿是穴 +以下の経別
*手陽明経:曲池、手三里など
*手足太陽経:天宗、肩中兪、肩外兪、後谿
*手足少陽経:天髎、天井、支溝、懸鐘、丘墟