対象とする症状と疾患

23.腰下肢痛

悪性腫瘍や椎間板ヘルニア、脊椎分離症、脊椎すべり症などの脊椎の疾患、圧迫骨折などでも腰痛が生じます。これらの疾患は医療機関をまず受診していただくことが大切です。しかし多くの腰痛は姿勢が悪かったり、労働に起因する筋筋膜の緊張によるものが多いです。腰痛の原因は様々ですが、腰痛の痛みをとるという点で鍼灸は有効です。

【対象となる疾患】

  • 筋筋膜性腰痛
  • 椎間関節性腰痛
  • 変形性脊椎症
  • 根性坐骨神経痛
  • 梨状筋症候群

【西洋医学からみた取穴(鍼灸師向け)】

腰痛
①筋筋膜性腰痛、②椎間関節性腰痛、③変形性脊椎症
脾兪、胃兪、腎兪、志室、大腸兪
坐骨神経痛
①根性坐骨神経痛
脾兪、胃兪、腎兪、志室、大腸兪、胞肓、殷門、承筋、陽陵泉、足三里
②梨状筋症候群:梨状筋部圧痛点

【東洋医学からみた解説(鍼灸師向け)】

①急性<気血阻滞による腰痛>(実証:理気活血
腎兪、委中、環跳、大腸兪、阿是穴
②慢性<寒湿による腰痛>(実証:温経通絡
太陽型:腎兪、大腸兪、環跳、委中、崑崙
少陽型:大腸兪、環跳、風市、陽陵泉、飛陽
③慢性<腎虚による腰痛>(虚証:補腎益気
大腸兪、環跳、委中、腎兪、太谿