対象とする症状と疾患

26.高血圧症

高血圧の状態が続くと脳卒中のリスクが高くなるため、血圧が高いといわれたら先ずは循環器の専門医を受診することが必要です。医師の診断後、要観察程度であるとか、すでに投薬治療によって血圧が安定しているのであれば、鍼灸を体重のコントロールや生活習慣の見直し(運動、喫煙、食事、睡眠など)と併用して体調のコントロールの一つ手段としてください。鍼灸だけで高血圧の治療はお勧めしません。

【対象となる疾患】

  • 本態性高血圧症の方の体調の改善

【西洋医学からみた取穴(鍼灸師向け)】

本態性高血圧症の方の体調の改善:
肩こり、耳鳴り、不眠、動悸、息切れ、夜間尿など症状は多彩。血圧の安定とともに、全身の調整を図る。
天柱、人迎、心兪、腎兪、郄門

【東洋医学からみた解説(鍼灸師向け)】

肝腎の陰陽のバランスの失調ととらえる。
高血圧の原因:
①肝火(実証:清瀉肝火
②痰濁(実証:化痰去湿
③陰虚陽亢(虚実挟雑症:育陰潜陽
風池、曲池、内関、三陰交、太谿