対象とする症状と疾患

36.小児の鍼

鍼灸では古来より「小児鍼」という分野があります。夜泣き、疳の虫が有名ですが、睡眠障害、夜驚、チック、消化不良、下痢、便秘、食欲不振、嘔吐、夜尿、頻尿、遺尿などの小児神経症、小児喘息、扁桃炎などが対象となります。

【対象となる疾患】

  • 小児神経症
  • 小児夜尿症
  • 小児喘息
  • 扁桃炎

【西洋医学からみた取穴(鍼灸師向け)】

小児神経症:天柱、風池
小児夜尿症:腎兪、次髎
小児喘息:天突、兪府、霊台
扁桃炎:人迎、身柱
共通治療としての、小児鍼による全身皮膚の接触刺激

【東洋医学からみた解説(鍼灸師向け)】

夜尿症(遺尿)の原因:腎気虚、脾肺気虚
①腎気虚による夜尿症
腎気を補い、固摂機能を向上させるため、任脈穴、腎・膀胱の背兪穴に補法
関元、中極、腎兪、膀胱兪、太谿
②脾肺気虚による夜尿症
脾肺を補い、下焦の調整をはかる。任脈穴、手足太陰、足陽明経穴に補法
気海、太淵、肺兪、三陰交、足三里